第21回:アンケートにご注意を。

第21回:アンケートにご注意を。

(検索ワード:受付アンケート 引き止められる 他社も見たい)

住宅展示場の見学は
1社に約2時間かかります。
しっかり見学して
説明を聞くとこれくらいは
時間が経っています。

前半は、建物の見学。
後半は、会社と家の特徴。
その中に
個別相談的なニュアンスも
含まれます。

しかし
段取りの悪い営業マンだと
3時間コースは
ザラです。

たくさん見たいのに
人の時間を食いつぶす
営業マンの話。

※グレーの吹き出しは会話。ホワイトは心の中。

営業マン
本日は、〇〇ハウスへの
ご来場ありがとうございます。
ではコチラにおかけください。
お客様
はい。ありがとうございます。

ソファを勧められ とりあえず座ると、

営業マン
本日ご案内いたします
〇〇ハウスの△△と申します。
今日はよろしくお願いします。
では受付をお願いします。

名刺をいただき、アンケートの記入へ。

お客様
じゃ、私書こうか?

アンケートの記入を覗かれながら…。

営業マン
あ!〇〇町にお住まいなんですね。
これはわざわざお越しくださり
ありがとうございます。
あ!アパートにお住まいなんですね。
今、お家賃はどれくらいですか?
お客様
え?家賃?
えーっと…
8万円です。
営業マン
駐車場代はおいくらですか?
お客様
1台なんで含まれて
います。
営業マン
わかりました。
では月の光熱費は
どれくらいですか?
お客様
結構、細かく
聞いてくるんだなぁ。
早く家見たいなぁ。
子供の機嫌がいいうちに。
お客様
素直な客だな。
全部聞き出してしまおう。

結局、アンケートの記入&ヒアリングで約40分。
子供はすでに飽き始めているのに…。
まだキッチンも見せてもらっていない…。

いやあ怖いですねぇ。
でもホントよくある話です。

「受付アンケート」
という名の
事情聴取です。

ここで
情報を全て開示させられ、
手の内を
営業マンに
握られた状態で
予算に合った
商品の案内に入るという
完全に
営業ストーリーに
乗せられてしまいました。

お客様は
「家を見に来た」のに
営業マンの
「売るストーリー」に
すり替えられます。

お客様は
「貴重な休日」に
「できるだけ多く見学」をしたいのに
営業マンは
「自社を気に入らせる」
ために必死です。
他社の見学なんて
させたくありません。

盛り上がって
時間オーバーで
「今日見た会社が良かったから、
 そこで進めてもいいんじゃない?」
を狙う勢いです。

結論:アンケートは簡単に済ませる。

まだそんなに具体的じゃないので、
と詳しく書くのを
拒否しましょう。

お客様側の気持ちは
「この家いいね。」
と気に入ったら、
さらに詳しい話を
聞きたいな。と思うのに、

営業マン側の気持ちは
「逃げられないように」
外堀から埋めてきます。

もし、
逃げられても
追いかけられるように
外堀をしっかりと
把握したがります。
※外堀とは住所・名前・連絡先・
 入居時期・予算など。

まさに
刑事ドラマの事情聴取です。
任意同行と言いながら、
犯人扱い。
「オマエがやったんだろう!」
これが営業マンなら
「今月決めた方がお得ですから!」
ああ、おそろしい。

第22回につづく。