1コマ:解体工事のお勉強。

1コマ:解体工事のお勉強。

(5分で読めます)

解体工事とは
敷地にある
「既存建築物」を壊して
更地にする工事のこと。
パターンは3つ

A:更地にする
B:一部残す
C:土の見える状態にする
 (アスファルト舗装や土間コンクリート撤去)

Aはイメージつきますよね。
  古い家や倉庫を壊すだけ。
Bは敷地内の母屋は両親が住むので
  そのままにして
  離れの空き家を壊して
  息子夫婦が家を建てるケースなど。
Cは貸駐車場にしている土地に
  家を建てる場合に
  既存アスファルトは撤去するため。

リノベーションや大型リフォームだと
Bの建物の一部を解体する
と言ったケースもありますね。

では解体工事に関する
全体スケジュールを解説します。
解体工事のよくあるトラブルを
回避するためにお勉強しましょう。

スケジュール
まずはこの図を見てください。

①解体の見積
②新居に持っていかない家財の処分
③解体工事前のご近所挨拶
④仮住まいへの引っ越し

⑤新築する家の確認申請認可
 解体着手
⑥整地と地盤調査
⑦滅失登記

解体工事に注意が必要なのは、

新築工事のトップバッターに当たる
解体工事でつまづくと
後々まで尾を引く

ということです。

マスオがお伝えしたいのは
このポイントを押さえておかないと
思わぬトラブルが起きるので
事前にお勉強して
回避できる方法です。

ではひとつずつ解説しますね。

①見積 
まずは見積のイメージ図を
見てください。

解体工事費用の
見積の中に
含めてもらう項目です。
実際にご自身の物件と
照らし合わせて
漏れがないようにしてくださいね。

①家屋 (木造なら坪3万円が相場)
②土間 コンクリートや舗装など
③植木 根っこまで掘り出してもらう
④庭石 意外と割高です。
⑤塀  隣家との共有なら残すテラス屋根
⑥屋根 物置や物干の屋根など
⑦養生 お隣に迷惑がかからないように
⑧家具 持っていかない処分して欲しいモノ
⑨照明 仮住まいで利用する?新築で利用する?
⑩家電 エアコンや冷蔵庫など処分費が割高

※カーテンは仮住まいに使って新居へ移動時に
 処分が合理的

解体工事は新築工事と違って
大雑把な見積もりが
大半ですから
この10項目くらいは
おさえておきましょう。

解体工事費用の内訳は
人件費と処分実費と養生・重機の
三要素がほとんどですので
「端数切ってもらえますか?」
的な値引き相談は
案外アリですので
一回はチャレンジくださいね。

②処分
さあ引越しの準備です。
実はここが一番大変です。
家一軒分の荷物の整理は
相当な量がありますので
マスオは、
引っ越し準備は契約したらすぐ
箱詰めに約1ヶ月の期間を使う。
の2点で
引越し完了を
お願いするようにしています。
期限を決めないと
なかなかできないものですからね。

・仮住まいに持っていくモノ
・今回処分するモノ
  ・自分で捨てる
   (自治体によってはご自分で
    持ち込めば引き取ってくれる
    サービスもあります)
  ・置いていって解体時に
   家屋と一緒に処分してもらう
   (産廃実費が別途必要かも)

これは他人には
任せられません。
何が必要なのか
の判断は
ご本人にしか
できませんから。

そしてずっと思っていたこと
「不要なモノ捨てなきゃ」
をこのタイミングで
一気に完了させちゃいましょう。
断捨離できる最高のチャンスです。

思い出の品の
考え方もあるので
一概には言えませんが
「死んだひいお爺さんの着物」
「正月に親戚一同が集まった時用の食器や布団類」
こういった色んなものが
出てきますから
ご家族会議の上
しっかり断捨離くださいね。

その点でも
仮住まいは小さめのサイズが
オススメです。

断捨離のコツは
「今使っていないものは処分」
思い切って楽しくいきましょう!

③ご近所挨拶
ココはとても大切です。
またこの土地に戻ってくるわけですから
家を壊す前に
ご近所さんに
ご挨拶まわりを
このタイミングで
完了させましょう。

敷地の測量や
電気水道調査など
普段は来ない業者が
出入りしているのを
ご近所さんは
すでに察知されていますから
「〇〇さん、引っ越すのかな?」
など感じています。

「今回建て替えることに
 なったから
 ご迷惑かけます」

と一言先にお伝えしておくと
その後の工事も
スムーズにいきます。

工事業者の挨拶の前に
お客様自身で回るのが
一番です。

そしてこのタイミングまでに
・隣地から越境している
 枝を落としても良いか?
・隣地との境界ブロックが
 傾いているので
 今回壊して作り直して良いか?

などの同意を取り付けたり

・隣家の壁などは業者に
 写真撮影を頼んでおきます。

これは
「お宅の解体工事で
 家が揺れた
 前はなかったのに
 ウチの家の外壁に
 ヒビが入った!
 直せ!」
的なクレーム対策として

今の時点での
隣家の状況を
写真に残しておく。
ということです。

「重機がブロックに当たって
 破損した」
「水路が破損して
 水がウチの土地に入ってきた」

など
思わぬトラブルは
事前準備で
回避できます。

これは依頼しておかないと
撮影しない業者も
まだまだいるので
ご注意ください。

ご近所さんとは
これからも長い付き合いに
なりますからね。

④仮住まいへ
仮住まいの貸家・貸アパート
のよくある質問は
こんなところでしょうか。

Q:借りる期間ってどうしたらいいですか?
  A:半年から1年の短期契約がOKかどうかを
   まず確認してください。
   賃貸の基本は2年ですから。
   期間は6ヶ月前後がオススメ。
   解体1ヶ月
   新築4ヶ月
   入居調整1ヶ月
   合計6ヶ月
Q:少しでも仮住まいの家賃は安くしたい。
  A:日割り計算がOKかどうかを
   確認してください。
Q:仮住まいの広さが狭くて…。
  A:断捨離の前提で検討ください。
   所詮仮住まいです。
   ココで余分なお金は
   使っても仕方がありません。
Q:母のタンスの置き場がなくて…。
  A:仮住まいに置けない家具は
   トランクルームなども検討が必要です。
   案外安いワンルームをもう一つ
   借りる方が経済的なケースも。
Q:仮住まいの場所にポイントがありますか?
  A:工事現場の近くなら
   いつでも見学できますので
   可能ならオススメです。
   学区・職場・コミュニティの三要素で
   選ぶのが多いです。
Q:空き家の話が来たんですが…。
  A:電気、水道が利用できるか?
   床が抜けてない、湿気が多くないか
   この辺りを現地で確認ください。
   住んでいない場合、配管が古くて
   なんて出費もあります。

⑤確認申請認可
特に工務店にありがちですが、
「新しく建てる家の許可」が
認可されてから
解体工事に着手ください。

想像してみてください。
家を壊した後に
「スミマセン、認可が下りなくて…」
「ええ?じゃあ家がなくなったじゃないですか!」
特に市街化調整区域や
造成工事が関係するケースは
要注意です。

また解体工事だけ
先行して両親が
進めていたが、
急遽建てる住宅会社を
変更することになった。

親「え?なんで変更するの?」
子「だって予算オーバーで無理だから。」
親「来月から工事だって
  言ってたから
  家、壊しちゃったのに。」
 「私達、半年あなたのアパートに
  住まわせてもらうわよ」
子「・・・」

これ意外と
あるある
なんですよ。

必ず「新築の許可」まで
取り付けて解体してくださいね。

解体工事
(住み慣れた我が家の解体は切ない…)
。゚(゚´Д`゚)゚。

そして解体工事が終わり、
キレイな更地になりました。

⑥整地
古い家屋がだんだん
なくなってくる段階で、
「整地」の問題を
確認しておきましょう。

まずイメージ図を見てください。

左の家が解体前
真ん中の家が解体後です。

家の解体は見えるところ
だけではありません。
基礎や浄化槽など
地中埋設物も
一緒に撤去処分が必要です。

植木だって
のこぎりで切って
切り株だけ残っても
困りますよね?
根っこまで掘り出して
もらいましょう(笑)。

つまり真ん中の家のように
解体後は
掘り返すので
「埋め戻し」が必要です。

でも埋め戻しをしても
また新しい家を建てる時に
「基礎」を作るため
また掘ります。

そうです。
右の絵のように
埋め戻す必要が
あるのか?を
建築会社の人と
相談してください
という話です。

この残土処分や
埋め戻しの土を
敷地にくぼみや
高低差があるなら
一気に重機で
土地をならしてもらうのが
一番効率的で
安価です。
※地鎮祭のために
 わざわざ真砂土を
 入れるのも
 もったいないですから。

解体が終わったら
いよいよ本当の家の
工事が始まりますから
その下準備として
この「土の問題」を
きちんと整理して
おきましょう。

このような話は
必ず現地で
行ってくださいね。

⑦滅失登記
これも忘れがちですが、
解体証明をもらって
古い家の滅失登記手続きを
完了させておきましょう。

登記は家の住民票です。
古い家の住民票は削除しないと
ひとつの土地に
前の家と新しい家の
ふたつの家が存在する
ことになりますから
滅失登記が必要です。

特に両親が解体工事をした
などのケースで
よくありますが
「工事はしてくれたけど、
 手続きはしてない」
家が完成する時期に
解体業者へ証明くださいと
依頼してなかなか
発行してくれない
なんて事もありますので。

新築完了しても
登記で着なければ
鍵の引き渡しは
受けられませんからね。
その期間、仮住まいの
経費は発生し続けます。
ご注意くださいね。

(応用編)

それでは最後に
解体工事で多いトラブルを
回避のために
ココまで気にしておこうの
お勉強です。

トラブル回避
まずはイメージ図を
見てください。

解体工事で多いトラブル9です。
❌1:隣の木の枝切りたい
   我が家の思い出の木を切られる
❌2:古い塀を壊したいが隣地の
   土留めも兼ねている
❌3:隣家の壁がヒビ割れている
❌4:境界の塀は共有のため触れない
❌5:隣の住民が夜勤仕事で騒音苦情
❌6:地中に昔の建物の残存物埋没(配管・基礎など)
❌7:重機が進入時に水路を踏んで破損
❌8:隣地の中にゴミが飛んでいく
❌9:重機の出入りでご近所の車の出し入れ苦情


(解決法)
▶︎1:挨拶回りの時に
   切っても良いか相談しておく。
   ※越境は相手も気になっているモノです。
    勝手に切ったら怒る人もいます。
  :残す植木は明確に印をつけておく。
▶︎2:触らない。不安な塀なら敷地内に
   新たに塀をつくる
▶︎3:挨拶時に写真を撮っておく
▶︎4:触らない。または隣家に許可を得て
   壊して敷地内に新たに塀をつくる
▶︎5:挨拶時に工事に入ることをお伝えする。
   ※先に訪問はセーフ。
    苦情後の訪問はアウト。
▶︎6:基礎や浄化槽や配管などを掘る
   段階で現地を一度見ておく。
▶︎7:鉄板敷きなどを業者に伝える。
▶︎8:ゴミがヒラヒラと隣地へ
   飛ぶので業者に伝えておく。
   解体終了時に隣地点検や
   ゴミ拾いをしてもらう。
▶︎9:業者に配慮の徹底を伝えておく。

当たり前のように
思われるかもしれませんが
キチンと対応してくれる業者ばかりでは
ありませんから
隣地の方々との末長い
ご近所付き合いを考え
しっかりできることをして
対応を業者に徹底させるための
お勉強です。
長文お読みいただき
ありがとうございました。