
【リビングの柱問題】ココに柱が必要です。え〜!なんで今頃…。トラブル回避の秘訣を紹介します。
間取りが決まった後に、
「ココに柱が必要です。」
「え〜?なんで今頃…。」
「聞いてない柱問題」
「リビングに邪魔な柱が」
この記事では、新築の間取り計画段階でよくある「リビングの柱問題」について、気になること・原因と対策について具体的にまとめました。
結論から言うと、柱問題に合わないためには「4スパンの範囲で間取りを考える」ことです。
まず、この記事のまとめポイントです。
・間取りは方眼紙のマス目を使って考える。
・柱が配置される、基本的な考え方とは?
・平屋でも2階建てでも、柱の配置ルールは同じ。
・4スパンって何?
・なぜ4スパンの範囲なのか?
・建物の四隅に、壁が必要な理由
<目次>
1|【リビングの柱問題】ココに柱が必要です。え〜?なんで今頃…。
トラブル回避の秘訣を紹介します。
1-1|なぜ、新築なのに柱問題が起きるのか?
2|間取り図の基本
2-1|間取り図に使う「方眼紙」
3|柱の配置ルール
3-1|柱はこうやって配置する
3-2|なぜ最大4Pまでなのか
4|構造バランスの考え方
4-1|四隅に壁
5|大切なこと
6|まとめ
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1.【リビングの柱問題】ココに柱が必要です。え〜?なんで今頃…。トラブル回避の秘訣を紹介します。
1-1.なぜ、新築なのに柱問題が起きるのか?
古い家のリフォームや中古住宅のリノベーションならともかく、新築住宅の間取りでもよく発生している「柱問題」。
なぜ?と思いますよね。
まずは、こちらをご覧ください。
※グレーの吹き出しは会話。ホワイトの吹き出しは心の声。
間取り作成前のヒアリングにて、

作成しますので、
ご要望を教えてください。

待ってましたですね〜。
リビングは〜
キッチンは〜
水回りは〜〜

なるほど。
わかりました。
では、プラン作成に
入りますね。


出来ました!!

お〜〜いい感じですね。
もうちょっとリビングを広く・・
キッチンはダイニングと
まっすぐ横に並べたい・・

なるほど。
わかりました!
修正しますね。

担当の設計主任です。
早速ですが、
構造検討の結果
間取りの修正案を
作成しました。
こちらをご覧ください。
キッチンの横に
柱が一本必要になります。
それから・・

そんなところに
柱が来たら
邪魔ですよね・・・
なんで今頃??

また柱のクレームだよ。。
アイツ(営業マン)の
描いた間取りじゃ
建築にならないんだよ・・
毎回毎回
なんで俺が
叱られるんだよ・・・

間取りが変更になるの?
そんなの聞いてないし・・
アイツ(営業マン)は
どこいったの??
ありえな〜い。
いやあ怖いですねぇ。
でもホントよくある話です。
お客様は、伝えた内容が形になった間取りで進めたい。
営業マンと打ち合わせを何度も重ねて、理想の形を作ってきた経緯があるから当然の心理ですよね。ところが、
実際には、その間取りでは建築物として成立しない。
設計主任が構造検討をしたら、このままでは構造的な問題がある間取りだった。そんな事実を伝えられても、「じゃあ今までの時間はなんだったの?」となりますよね。
原因は、営業マンが間取りを考えているから。
お客様が要望された部屋を並べて間取りが完成。その後、CADで自動生成したパースと合わせて、間取りと立体イメージを提案。
その間取りに、決められた単価を計算して、家の見積もりを作成する。
これが営業マンの住宅営業の基本スタイルです。
この間取り作成の作業プロセスの中に、
・構造的に柱のバランスチェック
・屋根や窓の取り合い
のような「建築物」として成立するのか?の確認作業が、ないのです。
素人の営業マンが、間取りを考えることが最大の原因。
その結果、後日設計主任ような技術担当から、
・こんなに広い空間をつくる場合は、
この位置に柱が必要です。
・耐震的に、窓の位置を変更
する必要があります。
のような提案をされて、構造的にダメって言われると仕方がないから(ほぼ強制的に変更するしかない)モヤモヤが一気に爆発します。
・え〜〜?邪魔だよ。困ります。
・え?間取りの変更に費用も追加で発生するの?
といった展開になっていきます。
このような事態に出会わないようにするためにも本記事で「柱問題にならないポイント」を、最低限の知識として読んでおきましょう。
2.間取り図の基本知識
2-1.間取り図に使う「方眼紙」
家は建築物です。1階と2階が上下にキレイに重ならないと成立しません。
「2階の外壁が、1階のどのあたりに重なるのか?」といった構造がすぐ理解できるように間取り作成には、「方眼紙」を使います。
まずは、こちらをご覧ください。

このマス目を、小学校なら1cmとして習います。
家の場合は1Pと考えます。
では、トイレとお風呂を置いてみましょう。

一般的なお風呂なら、1坪サイズ(1616)のユニットバスなので、方眼紙に配置すると、必要な広さは「横2P 縦2P」です。
一般的なトイレなら、通常の1畳サイズの広さを方眼紙に配置すると、必要な広さは「横2P 縦1P」です。
塗りつぶしたマスの数で考えると、
・お風呂は、4マス分の広さ
・トイレは、2マス分の広さ
が必要です。
このように、それぞれの部屋が何マス必要なのか?を方眼紙を使って間取りを
考えていきます。そして、1階の上に2階を”ノセます”ので、同じように考えていきます。

ちなみに、この方眼紙1マスの長さは、「1P = 910mm」です。
なぜでしょうか?
910mmが一番よく使われているサイズだからです。
耳にしたことある言葉として、「京間(きょうま)」や「本間(ほんけん)」に「メーターモジュール」がありますが、これは基本となる単位が違うからです。
そして基本となる単位を、日本の住宅は「畳1枚」の大きさで決めています。
畳のサイズが地域によって違うため、このように種類があるのです。
一番多い「1P = 910mm」として、本記事は説明していきますので、別の単位でお考えの場合は、数字を読み替えて読んでください。
まとめとして、
間取りは、各部屋の広さをマス目を使って考えている。
では、各部屋を配置した後に、柱がどのように配置されているのか?次に説明していきますね。
3.柱の配置ルール
3-1.柱はこうやって配置する
まず、こちらをご覧ください。
お客様が、
「1階のリビングを広くしたい」と
伝えたら、
設計さんから、
「柱が必要です」と
言われました。
さて、なぜでしょうか?
家を輪切りにすると、わかりやすくなりますのでこちらをご覧ください。

1階のリビングを横に最大6Pまで広くしたため、「柱2」が部屋の真ん中に登場してしまいました。
この「柱2」が、設計さんが必要ですと話していた「柱」のことです。
間取りを考える基本として、
「1階と2階の柱位置は同じ場所であること」
これが大前提です。
この考えで、家の外周や、家の中心がどうなるのか?を考えていきます。
「地震に強い家」にするには耐震等級などいろんな検討が必要ですが、基本は柱位置を上下で揃えることです。

このように並べてみると、右の骨組みは不安定なのが一目瞭然ですね。
間取り打ち合わせの時に、営業マンが「なんとかなりますよ」と軽く言ってくることがあります。しかし、その後設計担当さんにボイ投げして構造検討したらNGになった背景は、こういう理由からなのです。
「なんとかなりません」ので、くれぐれもご注意ください。
3-2.なぜ最大4Pまでなのか
ここまで、読んでくるとこんな疑問が出てきます。
なぜ、最大4Pまでなんだろう?
その理由を説明しますね。下のイメージ図をご覧ください。

柱は、1階・2階の垂直方向の荷重を受ける構造体です。
梁(はり)は、水平方向に配置する構造体です。
柱と柱の距離を「スパン」と呼びます。
柱と柱の距離が4mの部屋(左側の図)より、柱と柱の距離が5mの部屋(右側の図)の方が、部屋は広く見えますが、構造的には不安定になります。
梁が長くなるほど、梁にかかる負担が増えるからです。
一般的に構造検討しやすい最大のスパンが「4P」なのです。
理論上は、スパンを5Pでも6Pでも可能ですが、梁が長くなるほど、梁の単価も割高になりますし、構造的に不安定になるため、コストと構造のバランスがいいのが「4P」という理由です。
また、柱と柱を重ねる方が安定するので、梁の中間に2階の柱が乗っかるのも、構造的には不安定になります。
こういう理由から、リビングの幅が4P(910mm×4=3,640mm)が一般的になっています。
4Pを超える(3,640mm超)スパンは要注意。
コストと構造バランスを考えるなら、簡単なルールとして「4Pを超えない」範囲で間取りを考えるのがベストです。
結論:マスオの柱問題回避法は、「4Pを超えない」。
4.構造バランスの考え方
ここまで柱配置の基本をお伝えしてきましたが、家は柱と壁のバランスで構造検討していきます。もう一つの大切な要素「壁」について説明しますね。
4-1.四隅の壁
まずは、イメージ図をご覧ください。

このように、2階からの荷重は「柱1本」で負担するよりは、「柱と壁のセット」で負担する方が安定します。
ここで、壁と窓のどちらを選ぶか?が悩みになってきます。
左の図のように、壁と壁に囲まれる方が建物は構造的に安定します。
しかし窓を大きく取ろうとすると、右の図のように壁を1箇所減らしますから、窓は大きくなりますが、建物は構造的に不安定になります。
一般的には、家の四隅や部屋の四隅に「壁を1P入れる」のはこういう理由からなのです。
四隅に壁が入ると、構造的に安定する。
ここまで柱・構造の”超”基本ルールを説明してきました。
でも初めて家を建てるお客様は「素人」です。
もっと簡単にわかりやすいルールはないのかな?と思いますよね。
注文住宅の間取りを考える上で、「大切なこと」をまとめます。
5.大切なこと
家の設計は、
・間取り(どの部屋をどこに配置するのか)
・外観デザイン(外からの見た目)
・インテリア(中からの見た目)
・構造
この4つをトータルで考慮して、まとめていく作業です。
大切なことは、
①お客様が自分で間取りを考えるなら、
・柱の位置はできるだけ重ねる。
・部屋の幅は4Pまでと決める。
・窓は部屋のすみっこには配置しない。
この3つを原則に考えてください。
②スタッフに依頼するなら、
・耐震等級3の設計でお願いします。と伝える
・プランを書くのは誰なのか?聞く
・プラン作成は建築士を指名する。
この3つを原則に依頼してください。
さらに、おしゃれな横ならびダイニングの間取りにする時によくある「ダイニング柱問題」についてはこちらをご覧ください。
6.まとめ
1|【リビングの柱問題】ココに柱が必要です。え〜?なんで今頃…。
トラブル回避の秘訣を紹介します。
1-1|なぜ、新築なのに柱問題が起きるのか?
2|間取り図の基本
2-1|間取り図に使う「方眼紙」
3|柱の配置ルール
3-1|柱はこうやって配置する
3-2|なぜ最大4Pまでなのか
4|構造バランスの考え方
4-1|四隅に壁
5|大切なこと
6|まとめ
長文お読みいただき、ありがとうございました。