第15回:安い金利の提案は怖い。

第15回:安い金利の提案は怖い。

住宅ローン金利 固定金利 変動金利 フラット35

家は高い買い物。誰もがそう思っているので、

お客様は、少しでも安く建てたい。
営業マンも、少しでも安く見せたい。

と思っています。

あれ?語尾が少し違うよね・・

安く売りたいではなく、安く見せたい?

※グレーの吹き出しは会話。ホワイトは心の中。

 

営業マン
今回見ていただいた
お見積もりの金額ですが、
頭金はどれくらい
ご用意できますか?
お客様
う〜ん。
こんなにかかるのかぁ。
高いなぁ。。
頭金?逆にいくらって
言えばいいのかなぁ。
お客様
あまり貯金がないので…。
営業マン
え?ゼロかぁ。
じゃあ全額ローンだな。
支払いが高い!って
思わせないように
しないとな。
営業マン
最近は全額ローンの方も
たくさんいますからね。
そうしますと、4,000万円を
住宅ローンで組むと…
月々78,926円
ボーナス83,654円ですね。
お客様
え?月々7.8万円ですか?
じゃあ今の家賃と
そんなに変わらないなぁ。
お客様
ボーナス払いが
あるけど、
まあイケるかな。
営業マン
ヨシッ!!
この人の家賃が7.5万円
なのはチェック済みだぜ。
ボーナスも家賃並みなら
なんとかなるだろう。
変動金利の最安金利で
40年返済だけどね。
営業マン
今は住宅ローンの金利が
とっても低いので
家を建てるにはとてもお得
なんですよ。
頭金ゼロでも大丈夫です。
お客様
ヘェ〜。
そうなんですね。
お客様
4,000万円って
ちょっとビビったけど
頭金ゼロでいいなら
イケるかなぁ。
営業マン
さっきまでの硬い表情が
やわらかくなったな!
イケる!
 

いやあ怖いですねぇ。でもホントよくある話です。

お客様は間取りの提案で、テンションが上がっています。

4,000万円の見積提示にビックリしましたが、支払いが家賃並みになることを知ってお金のハードルもグンと下がっています。

営業マンの必殺トーク「家賃並み」に見事に引っかかってしまいました。

金利が変動金利で、返済期間が40年間の試算であることも知りません。

この先、奥様の収入が出産や退職などで減った場合に、世帯所得が下がることも想定されるのですが、

「家が欲しい!」の気持ちに「家が買える!」の魔法で 一気に契約へ持ち込まれそうですΣ(・□・;)

住宅ローンは、いくら借りるのか?に目が行きがちですが、大切なのはそこではありません。

月々いくら?
何年返済?
金利はいくら?

ここが重要です。

4,000万円の借入でも、固定金利1%と変動金利0.5%では支払いはこれくらい違います。

これから産休育休が想定されるなら、リスクのない固定型の方が安心かもしれませんし、今年から時短勤務をフルタイムに変更予定なら、元金が早く減る変動金利の方がお得です。金利の選択はこういう視点で選びましょう。

4,000万円の借入でも、30年返済と40年返済では支払いはこれくらい違います。

まだ夫婦の年齢が28歳なので、40年返済でも十分対応できるから、長い期間にして毎月を安くする方が安心ですし、主人の年齢が44歳だから、35年返済でも79歳まで働けないよ。返済期間はこういう視点で選びましょう。

結論:支払いを考えるのは、額面ではない。

対応が丁寧な営業マンでも言っている内容が「売りトーク」だったら危険です。お金のことは人柄で判断せず、冷静に家族会議をしましょう。

参考にこちらもどうぞ。
第23回:返済比率35%はキケン。
第29回:ライフプランにご注意を。
第38回:住宅ローンの収入合算にはご注意を。

第16回につづく。