第520回:間接照明気をつけて③。

第520回:間接照明気をつけて③。

間接照明 コーニス照明 コーブ照明 手元が暗い 建築化照明

インテリアをグンとオシャレにしてくれる「間接照明」。

しかし、写真のイメージだけで採用しちゃうと思わぬ落とし穴があります。

※グレーの吹き出しは会話。ホワイトは心の中。

 

お客様
トイレのところを
こんな感じに
したいです。
営業マン
うわ。。
建築化照明だ。。
めんどくさそう。。
営業マン
カッコいいですね。
ちょっと技術サイドに
相談しますね。
社内にて、
営業マン
まあカッコいいけど、
トイレの奥の壁裏に
照明仕込むわけでしょ?
その分トイレ
狭くなるよ?
営業マン
そうですよね。。
でもご希望されてるんで。
まあいいんじゃないかと。
そして完成後、
お客様
おお〜〜!
カッコいい!!

 

・・・。
でも手元が暗い・・。

 

いやあ怖いですねぇ。でもホントよくある話です。

間接照明にこだわると、美しくオシャレな空間に仕上がります。この間接照明を採用するために大切なことは、

「何をする部屋か」

を考えて照明を選ぶことです。

寝室は、「やすむ部屋」なので、明るさより雰囲気を優先する。

リビングは、「くつろぐ部屋」なので、明るさより雰囲気を優先する。

玄関ホールも、「お出迎えする」空間なので、オシャレな雰囲気優先。

ところが、トイレはどうでしょうか?

照明の配置を間違えると、自分の体が影をつくるので思ったより暗い…。

スタディコーナーは、手元が暗いと文字の読み書きに不便…。

和室も、照明の角度が狭角すぎるものを選ぶとなんだか暗い…。

なんてことになります。

カッコいい照明計画には必ず、暗い部分(影)をつくります。

影があるから明るい部分が引き立ちます。

そして照明器具本体を隠すから、光が直接目に入らないので眩しくありません。

光を壁や天井に当てて、その反射した光を使うことで、やわらかい光を演出させることができます。

結論:採用する部屋は、何をするのか一度考えてみよう。

建てるのは「住宅」です。使う場所で目的を考えておかないと、見た目だけで選ぶと残念なことになります。

第521回につづく。