注文住宅の見積はココを見てチェックしよう【初心者必見】

見積の仕組みが分からない。住宅会社でバラバラだし、用語の意味も中身もチンプンカンプン。どこを見たらいいのか簡単な方法ってないのかな。

統一ルールもないので、提示された見積書がA4一枚の時もあれば、たっぷり20枚あることも。そもそも何で家の価格ってこんなに分かりにくいんでしょうね。

原因は、「当たり前」の基準が各社で違うから。

自動車に例えると、タイヤは4つじゃないの?いえ、ウチは3つです。え〜〜〜!なんてことに。極端な例かもしれませんが、住宅会社の「当たり前」はこれくらい基準が違います。だから初めて見積もりを見るお客様が混乱するのは当然です。

実は、家の見積は難しくない。「見るポイント」を知っておけば簡単です。

店舗の建築なら、厨房が必要だったり看板が必要だったりと項目が建物の用途によって違います。でも家の用途ですから、「項目の数は同じ」なのです。どこを見ればいいのかを事例を交えて解説していきます。

この記事の目次

1なぜ家の見積は分かりにくいのか
 理由①:住宅会社でバラバラ
 理由②:付帯工事の項目が違う
 理由③:即答できない営業マンが多い
2家の見積大解剖
 家の価格
 ①本体価格
 ②付帯工事
 ③オプション
 諸経費
 照明カーテンエアコン外構
3家の見積はココを比較する
 比較ポイント①:よく分からない項目
 比較ポイント②:諸経費に混ざる
4まとめ

1なぜ家の見積は分かりにくいのか

家の見積は分かりにくいと言われます。

「この間取りで、この内容で見積してください」

とお願いしても、分かりにくいのです。A社とB社で全然見せ方が違います。なぜでしょう?理由は3つあります。

理由①:住宅会社でバラバラ

それは、各住宅会社の「当たり前=標準仕様」が違うからです。

つまり、何がオプションなのかをA社とB社で設定が違うのです。

A社のキッチン:
 オール電化だけど普通のカラン(蛇口)
B社のキッチン:
 タッチレスカラン(蛇口)だけど、
 ガスコンロ(IHはオプション)

こんな具合です。

詳しくはこちら:注文住宅の標準仕様とオプションの仕組みを徹底解説【穴埋め比較表付】をご覧ください。

理由②:付帯工事の項目が違う

まず、付帯工事とは「家を建てて生活できる状態にするために必要な工事」です。例えば、家は建築できるけど、前面道路に公共水道が通っていないので、近くの水道を分岐して自分の敷地に引き込みが必要な場合、「水道引き込み工事」が別途必要になります。この「水道引き込み工事」が付帯工事に当たります。

言い方を変えれば、付帯工事とは「建てる土地によって変わる」のです。上記の場合、祖父の所有地なら水道引き込み工事が必要だが、分譲地購入ならすでに水道は引き込みしてあるので工事は不要になります。

付帯工事の意味は、理解できると思いますが、問題はこの項目が各社違うのが見積の分かりにくい理由です。

理由③:即答できない営業マンが多い

一番多い理由は、コレです。

展示場やモデルハウスにいるお客様窓口の営業マンは、

「家を売る説明ができる好印象な人」=営業マン

つまり、建築士(建築のプロ)ではありません。

建築のプロでないと、毎回内容の違う新築計画に対して「即答」ができないので、検討してご連絡します。となるのです。

(例1)リビングにタイルを貼りたい
▶︎どのタイルにするか、どこに貼るかで金額が変わるので…。
→「分からないと即答してくれない」

(例2)テレビ背面約10㎡に指定したタイルを貼りたい
▶︎ネットを見てタイル面積と商品価格を掛け算する。
→後日、「タイル施工費用が別途必要」と後出ししてくる。

上述の例1営業マンは、そもそもタイル工事の話を詳しくできないから先送りにして逃げたケース。例2営業マンは、商品価格だけ答えてくれるけど、予算が不足すると後から金額が増える不安なケースです。

自由設計だからこそ、対応できる担当者が窓口になるかどうかで家の仕上がりやお客様の満足度は大きく変わります。「あれ?この人はヤバくない?」と感じたら担当変更をお願いしましょう。詳しくはこちら「注文住宅の担当者が合わない変えたい対処法【担当変更トーク事例】をご覧ください。

次に、家の見積書の中身について詳しく解説していきます。

2家の見積大解剖

A社に含まれていたのに、B社は別途。残念ながら、これが普通なのです。各社に不満をぶつけても仕方ありません。だからこそ見積に含まれていない項目を「あぶり出す」のがこの記事の目的です。

家の価格

家の価格は、こうなります。

家の価格=(本体)+(付帯)+(オプション)

イメージ図でご覧ください。

家の価格①:本体価格

本体価格は、「家単体」の価格です。つまり、分譲地・所有地などの、どの土地に建てても同じだと思ってください。

そしてこの家単体価格は、標準仕様によって設定されています。

「弊社では、本体価格は〇〇円です。」と言われたらその根拠となる「仕様」を確認しましょう。

家の価格②:付帯工事

付帯工事は、「土地によって変動」する生活できる状態にするための工事です。

上水道がないなら「水道引き込み工事」が必要ですし、古家があるなら「解体工事」が必要です。市街化調整区域での建築なら「建築許可の設計申請料」が通常より割高で必要です。

この付帯工事の項目について、「注意点」がありますので、後述する「3家の見積はココを比較する」も併せてご覧ください。

家の価格③:オプション

オプションは、「お客様のこだわり」になります。しかしA社の標準仕様ではタッチレス水栓になっているが、B社の標準仕様では通常水栓の場合、B社の見積ではタッチレス水栓はオプションになります。

希望する内容が「標準仕様」に含まれているのか?「オプション」に含まれるか?を確認しましょう。

諸経費

諸経費は、「手続きの費用」です。

・ローンの経費
・登記の経費
・火災保険
・立替金

この4つです。

現金一括なら、住宅ローンは利用しないのでローンの経費は0円ですし、建て替え工事なら、前の家の登記を削除する「滅失登記」が必要です。火災保険に地震や家財を加えるかどうかも個人の判断です。分譲地に新築なら新規水道負担金が必要です。先に水を使って工事をする住宅会社が立替て払っているので精算するイメージです。住宅ローンの手続きに必要な住民票や印鑑証明などもここに当たります。

照明カーテンエアコン外構

各社で扱いが違うので、「家の価格」と別にしています。なぜ別にしたのか?理由は、お客様自身で手配ができるからです。施主支給や別業者に手配なども増えていますので、必ず家を建ててくれる住宅会社に依頼する訳ではなくなってきました。もちろん、家の価格に含めてくれるケースもあります。

照明器具代金
▶︎ネットで購入して照明全てお客様支給の場合もあります。

カーテン一式
▶︎量販店でお客様が購入して、自分で取り付けする場合もあります。

エアコン
▶︎テレビや冷蔵庫の買い替えと同時に家電屋さんで購入する場合も多いです。

外構(庭など)
▶︎数年後にカーポートつけようかな?花壇は引っ越し後にゆっくりDIYしたい。などです。

ここまで家の見積書を解剖して、どんな組み合わせになっているかを解説しました。では具体的に各社が提示してきた内容を見て、あれ?何これ?とよくある質問や、比較ポイントをご紹介します。

3家の見積はココを比較する

ここまで見積書の中身を掘り下げてきましたが、本来の目的に戻りましょう。

なぜ、数社に家の見積をお願いするのでしょう?理由は2つ。

・この金額は高くないのか?
・希望内容は含まれているのか?

1社だけだと、提示された金額が割高なのか判断できません。ぼったくられるのは嫌ですよね。希望している間取りや内容で注文したら、これくらいは必要なんだな。と納得するためにも比較することは大切です。

また、絶対に採用したい内容がきちんと含まれているかを確認するためです。総額や値引きキャンペーンに目がくらんで、契約後に「コレは見積に入っていません」と追加金額の嵐になる金銭トラブルは住宅業界の多いケースです。

気になる値引きについてはこちら「注文住宅の値引きをうまく引き出す方法【伝え方事例紹介】」をご覧ください。

では、比較ポイントをご紹介します。

比較ポイント①:よく分からない項目

本体価格や付帯工事の中に登場する「??」という項目です。A社の見積にはなかったのに、B社には登場する。え?じゃあA社は見積漏れで後から請求されるのかな?など不安になります。

現場管理費
▶︎工事現場を管理する費用として監督さんの人件費という名目

(詳しくはこちら:家ブログ第35回家の見積の疑問①現場管理費

地盤調査費
▶︎家の地盤改良工事が必要かどうかを調査する費用

(詳しくはこちら:家ブログ第54回家の見積の疑問②地盤調査費

仮設費
▶︎工事中の電気水道光熱費やトイレリース、足場が含まれることも

(詳しくはこちら:家ブログ第67回家の見積の疑問③(仮設費)

運搬費
▶︎工事資材を運ぶ費用という名目

(詳しくはこちら:家ブログ第80回家の見積の疑問④(運搬費

設計費
▶︎図面作成費や建築確認の申請業務、コーディネート料など

(詳しくはこちら:家ブログ第104回家の見積の疑問⑤(設計費

これらの項目は、住宅会社によって登場したりしなかったりとバラバラです。必要です!と言われれば依頼する以上支払うようになりますが、比較ポイントとして目安に活用できます。「本体価格」が安くてもこういった付帯工事の項目数が多いと合計した家の価格は大差ないケースも多いのです。

「家を安く見せたい!」から本体から付帯に項目を移動させているケースがほとんどです。完全に営業(売りたい)目線です。

比較ポイント②:諸経費に混ざる

解体工事や造成工事など、住むために必要な工事は付帯工事だと述べました。しかしこれらの工事を諸経費に混ぜる見積書も多いのです。

理由は、家の価格を安く見せるためです。

諸経費に補助金申請費用や還付される給付金が混ざっていたりすると、額面は安く見えますが、本来家の価格とは切り離すべきです。

家は高額だから、少しでも安く見せたい意志が働くので、このように項目が移動して分かりにくくなっています。

結論:家は総額で比較する。

坪単価もあまり意味はありません。詳しくはこちら「注文住宅の坪単価比較の盲点【坪単価の仕組みと使い方紹介】をご覧ください。

4まとめ

家づくりには夢がいっぱい詰まって、とても楽しい一大イベントです。だからこそ住宅会社の分かりにくい見せ方に負けずに、見積書を比較してください。